事業内容・活動内容
地域で神社のような存在を目指す居酒屋「てつたろう」
阪急うめだから徒歩5分の場所で海鮮居酒屋「てつたろう」、西成区天下茶屋で喫茶店「CAFÉ DE NAPOLEON」を運営。
小6からNAPOLEONで働いた経験を活かし、幅広い層を受け入れる、人に優しい経営を心掛けている。
2012年に不振店の居酒屋再建を担うが運営本部の意向で閉店が確定。当時30人居たスタッフの居場所を守るために人生初の居酒屋経営を2013年からスタートする。2015年から積極的に障害者雇用に取り組み、現在は手帳保持者3名を雇用している。
2016年1月、地域で神社のような存在を目指す居酒屋「てつたろう」をOPEN。天ぷら乗せ放題天丼ランチが20以上のメディアから取り上げられて一躍有名店になるも、徐々に売り上げが低迷。そんな最中にコロナ禍へ突入。緊急事態宣言が発令された時に自分より苦しい人が居るだろうと、SNSで「もうアカン。って思ってる人はてつたろうへおいで。無償でご飯を提供するから」と発信する。
それがきっかけでクラファンが立ち上がり、ホームレス状態の人へ弁当を配布開始。クラファンの資金が尽きる頃に「このまま辞めるべきじゃない」と自問自答し、「EAT&DELIVER(通称イーデリ)」を考案する。お客様がサブスクで毎月食事代を先払いし、使わなかった分がホームレス状態の方や、笑顔を無くされている人、笑顔になって欲しい人へ食を届ける仕組みは、自社だけで完結しないでNPOと連携していることと、飲食店にとって慈善事業になっていないのが特徴で持続可能な仕組みで有り、飲食店の社会的地位も向上させると考えている。
苦労していること・苦労してきたこと
てつたろうの魅力を一言で伝えることが出来ないことと、イーデリがおそらく飲食業界では初めての取り組みで有ることから、理解してもらうのに時間がかかりすぎていることです。
苦労したことは過ぎ去ってしまえば苦労にならないのですが、「ここで死にたい」とつぶやいた母の願いを叶えるため、一度は競売で他人所有になった実家を取り戻すために1日1食34円のインスタントラーメンで過ごした日々を懐かしんでます。
活動実績
2015年8月から障害者雇用開始、現在は手帳保持者3名雇用中。
最初の雇用者は当初ランチタイムの店内外清掃と洗い場のみだったが、コロナ禍のおかげで業務の幅が広がり、現在は近隣専門学校敷地内での弁当販売責任者を担い、週に1回ディナータイムも勤務している。
2人目の雇用者は数ヶ月で退職を申し出てきたが担当業務切り替えで復活、その後無断欠勤や連絡不能などの時期もあったが、現在はホールの責任者となっている。3人目は雇用後に手帳保持者と判明、現在育成中。
2020年4月よりクラファンで述べ4000人の路上生活者へ弁当を届けた。2021年からイーデリを本格スタートし、2024年1月現在述べ9000人の路上生活者やホームレス状態にある方へ弁当を配布。他に、年に1回こども食堂関係者を含む子どもたちを店舗へ招待し、他のお客様と触れ合って頂く機会を提供している。また、自殺防止センターのボランティアが休憩時にホッとひと息ついて次の相談者へ対応できるよう、菓子類を不定期に提供中。
事業・活動を始められた経緯と解決したい社会課題
経営者が苦しんだ時に助けられるような人になりたいと、ずっと思っていた。その為に自分が実力を付けたいと思っていた。
それが叶わぬ中、コロナ禍に入ってすぐ、自分の人生の終わりが見えた。
同時に「自分はあと数カ月は生きていけるだろう。でもその前に、今、もうあかんって思っている人を助けることは出来ないか。自分よりもっと苦しい人がいるだろう。」そう考えた時、お客様が来ない店内では、お金に変えることが出来ない米と味噌が有った。「もっとしんどい人に、1食だけ無料提供出来ないか?」と、料理長に相談したところOKが出た。SNSで「ご飯食べにおいで。贅沢はでけへんけど、まずはおいで。」と発信した。最初は経営者を助けたかったが、SNSの文章を作成中に「経営者だけではなく、今苦しんでる人へ1食を」と思った。それがきっかけでホームレス状態の方へ弁当を届けることとなった。「1食で人の命を救える」そう思うには理由が有る。20代の頃に聞いた話・・・ある少年が10代の頃、死に場所を求めて能登半島に行った。その地の旅館に泊まっていたら夜中に女将さんに呼ばれた。「漁に出るからおいで」と。訳がわからず言われるがまま、漁師の船に乗り一緒に魚を引き上げた。その魚を女将さんが目の前で料理し、漁師が「とにかく腹いっぱい食え!腹いっぱい食べて笑え!」と一緒に食事をしてくれた。あの時の料理の旨さは忘れられないと、当時少年だった人は今、72歳となり元気に生きている。僕の兄だ。理由も聞かず1食を提供した漁師夫婦には会ったこと無いが、感謝するとともに、僕自身も「1食で人の命を救えるんだ」と強く思った。年間2万1千人いる自殺者を、1人でも多く減らしたい。
将来の展望・目標・VISION・志
自殺者を一人でも多く減らしたい。イーデリを全国の飲食店の1%、7000店舗に導入したい。
そのために、以下の理念・ミッション・ビジョンを掲げている。
■理念:感謝する心を忘れず 人と人との繋がりをもって企業とする。
■ミッション:1,スタッフとその家族の幸福度を高める 2,取引先とその家族の幸福度を高める 3,顧客の幸福度を高める 4,地域住民の幸福度を高める 5,株主・出資者の幸福度を高める 6,そして、社会の一部として本気で社会貢献をしていく
■ビジョン:家族愛をテーマに居場所を創造し、自殺者を減らす。障害者雇用率6%を達成し、人間的バリアフリー環境の100年以上続く企業を目指す。
企業情報
会社名:株式会社フォーシックス
住所:大阪市北区中崎西3−3−15
代表者名:柳川誉之
メールアドレス:yanagawa@forsix.jp
サイトURL:https://tetsutarou.com/eat_deliver/index.html
SNSアカウント①:https://www.facebook.com/napotaka
SNSアカウント②:https://www.instagram.com/umedanakazaki/